日本大学生物資源科学部の葉山先生と3年生7人が実習を兼ね、保全作業の応援に来てくださいました。Kさんから谷戸の状況の解説、説明がありました。その資料はこちら
作業は谷戸横断道上流側湿地再生作業組とセイタカワダチソウ駆除組の二手に分かれ、パワーのある男子学生5人には湿地再生作業、女子学生2人にはセイタカワダチソウ駆除をお願いしました。湿地再生作業は5人+2人(当方)で行いましたが、さすが男子大学生、1時間半ほどで3つの水たまりができあがりました。
前回に引き続いて、谷戸左岸のセイタカアワダチソウの駆除作業は2人+4人(当方)で行いました。休耕田跡地でカリウムの富栄養化で繁茂しているので、抜き取って積んでいるものは、後日小さくなった時、外へ持ち出すことにしました。
この奥にも多少セイタカアワダチソウが繁茂していますが、7月中には駆除完了させる予定になっています。手作業ですので、当然見落としがあるため、秋に来る野鳥たちもセイタカアワダチソウの実を得ることができます。今回、かなりセイタカアワダチドウが除去されたので、そこにいた虫たちは刈り残しているノイバラに一時的に避難して来ました。周囲にある草木に戻って行くでしょう。
今後も、日本大学の学生さんには助っ人に来ていただけることを大いに期待しています。
谷戸横断道上流、谷戸左岸は乾燥化に伴いセイタカアワダチソウが侵出し、湿地性の植物の生長を阻害しています。セイタカアワダチソウは外来生物法により要注意外来生物に指定されているほか、日本生態学会によって日本の侵略的外来種ワースト100となっています。
今回、未だ背が伸びきっていない、小さい状態で密集するセイタカアワダチソウを根から引き抜きました。
先日の作業で、谷戸内に倒されたまま放置されていた、マユミの木を短い枝に切り揃え、谷戸内に積みました。これも生き物たちが利用します。 6/5、6/8 両日とも作業をしている谷戸上空をホトトギスが鳴きながら、何度も行き来しました。
5月25日の作業場所とは横断道を挟んで対称の場所、谷戸上流側で伸びたヨシを刈り払い、湿地再生のための下準備をしました。これは健康の森基本計画で決定した横断道の方針に基づくもので、通行人の煙草の不始末等からの火災対策のため、横断道両側6~8mのヨシは刈り、水辺を作るよう計画しています。
水辺に外来種の人為的移入が心配されるため、道沿いのヨシは多少残して、水辺を少し離し、またウシガエルの繁殖を防ぐため池等の水辺の水深は5~10センチを目指します。
ヨシは本来谷戸内にあったものですので、谷戸内で循環させるために、今回刈り取ったヨシの半分を谷戸湿地内に積んで残しています。生き物たちが利用します。
今回は新たに藤沢探鳥クラブのUさんも来られ、谷戸横断道で伸びた草を刈り、心おきなく通行できるようにしました。
午後の谷戸内保全作業の前に昆虫を主にした観察会を行いました。初夏になり生きものがめっきりと多くなってきました。
谷戸に向かう道沿いの草むらで、ショウリョウバッタの幼虫が2cm弱の体でぴょんぴょん跳ねています。孵化してすぐは数多く見られ、可愛い姿はまるで妖精!!あなたがもし虫が嫌いでも、こんな姿を見るとイメージが変わるかもしれません。
植え込みに変てこりんな昆虫発見!胸の突起が耳のようで、鳥のミミズクに似ているので同じ名前を頂戴していますが、実はセミやカメムシの仲間です。お食事は針のような口で吸う樹木等のお汁です。
黒地に白い斑紋が家紋つきの羽織のようなダイミョウセセリ、セセリチョウの仲間では珍しく翅を広げて止まります。色合いは地味だけと存在感のあるヤマトクロスジヘンビトンボはきれいな流れが笹窪谷にあることを教えてくれています。同じく谷戸の流れで生まれたヤマサナエも飛んでいて、ちょこんと観察者の帽子に止まりました。
それにしても今日はホトトギスの声がよく聞こえていました。「晩御飯はカツオにしようか」なんて話題もこの季節らしい清々しい観察会となりました。
午前中の観察会に引き続き、午後、谷戸横断道沿いの伸びたヨシを刈り払い、深さ20cm位の池を掘り、水の湧き出しで湿地の回復を目指す作業をしました。
今回は、大庭からKさん、寒川町からSさん、そして藤沢探鳥クラブのYさんが新たに作業に参加され、嬉しく思います。藤沢探鳥クラブ笹窪谷チームが進めている保全作業を支援して頂ける方が増えるよう、作業の意義をPRし、自らも尽力していきたいと思います。
今が盛りのクサイチゴの赤い実の美味しさが、疲れを癒してくれました。
・前回、切った大きな木はそのまま残し、ノイバラとスイカズラとアケビが絡むマユミと
ウツギの山からウツギとスイカズラを残しました。
谷戸奥に向かって谷戸内の草刈り、枯れ草の除去搬出、小低木・中木の選択的伐採を行いました。斜面林から渡ってきたキビタキ、センダイムスクイの囀りを聞きました。→生き物歳時記5月に声の録音。今回、4/27に芹摘みに来ていた大和市のNさんがボランティアで作業に参加されました。 このような保全作業にご理解頂き、ボランティア作業にご支援して下さる方、歓迎します。今後の予定表はこちら。
私たちは人力で節度ある作業をモットーにしていますので、直径十数cm以上の樹木は
伐採ができず、その分は機械を扱う方にお願いすることにします(左写真)。谷戸内の大木で両側の緑をつなぐ、生き物たちの回廊になる樹木は残されています(右写真)。
今回も谷戸内からゴミを搬出しましたが、谷戸田で稲作をしなくなった後、谷戸横断道付近からゴミが投げ込まれたようです。
枯れ草を搬出した谷戸左岸林床付近に、新しいBB弾がありました。以前、サバイバルゲームをするA中学校の生徒たちに注意をした事がありますが、犬の放し飼い同様、実情を把握して対応したい。子供たちは無秩序に林床を走り回り、放たれた猟犬同様、自然環境を破壊します。
前回に引き続き、谷戸奥に向かって、谷戸湿地改善回復、生き物への配慮(生物多様性)、谷戸景観等に心を配りながら、問題点を都度フォロー改善できるよう順応的な保全作業をしました。環境に注意しながらの人手による作業で、谷戸奥まで進むには少し時間が掛かります。
今回も、谷戸内に猟犬を放し走らせる人がおり、犬はつないで散歩させるモラルの問題のみならず、谷戸内で作業している私たちに猟犬がまつわり付き、怖いばかりでなく、危険です。家族連れでセリ摘みの人にも犬は近づき、走り回り、谷戸内動植物を荒らしてしまうので、対策を取る必要があります。→当方から藤沢市に連絡した結果、
5月2日、藤沢市は犬の飼主に注意を喚起する掲示を出しました。
現在、持ち出した枯れ草等が林床に山積みになっています。木の根周辺に長く積んで
おくと、木が弱るので、その対応が必要。→藤沢市で搬出済み。
猟犬をリード無しで散歩させたり、谷戸内で猟犬を放し、走り回らせる人もおり、その
対策を考えねばならない。
タチヤナギ、マユミ、ノイバラが繁茂しており、
次のものは選択的に残すことにしました。冬季に
枯れた蔓性植物が絡まり、野鳥や小動物の隠れ場所
や餌場を提供する灌木、森林周辺 部に隣接して、
野鳥や小動物の谷戸内の回廊になっている樹木、昆虫
類が産卵に使っているもの、花が吸密源になっている
もの等。
谷戸横断道沿いで一部の灌木を試験的に伐採しまし
た。
2月10日に谷戸内保全作業をした時に表面の
枯れ草を刈り取った地に草が生え、その草を
ノウスサギが食べた食痕がありました。草の
先が鎌で刈ったように一様に無くなっていま
す。
笹窪谷で観察会を行いました。
今冬は寒い日が続き、なかなか春の気配が感じられない日でした。その中で谷戸入口の榎の木などに次々と移動していくシメの群、枯れた草地に降りて餌を採るカシラダカやカワラヒワの群、この数年、冬鳥が少ないと言われていましたが、今季は嘗ての笹窪谷の冬の野鳥の賑いを彷彿させる景色でした。
このような中、ヤマガラのゆっくりした囀りが春が近いことを予感させます。
今回は主に野鳥を観察しました。
見聞きした鳥:シメ ハクセキレイ カシラダカ ツグミ キジバト ホオジロ
カワラヒワ ヤマガラ メジロ ノスリ ジョウビタキ アカハラ
コゲラ ヒガラ アオジ ウグイス モズ タヒバリ ヒヨドリ
ハシボソガラス ハシブトガラス スズメ キジ エナガ シロ
ハラ オオタカ シジュカラ トビ (29種)
外来種:ソウシチョウ
谷戸内の榎の木の枝に7つものウスタビガの繭が残されていたのが印象的でした。
最近、殆ど見られないことが続いていましたが、久々の再会です。
谷戸の両岸に2本の流れがありますが、止水がないと産卵しがたい
カエル類や幼虫が止水で生活する止水性トンボなどのために、今回、
谷戸の中に2つの池(止水域)を作りました。
春にカエルやトンボが産卵とかで利用してくれるかと楽しみです。
池は掘って2日もすると、深さ15cm程、自然に水が溜まりました。M9
谷戸内で順応的自然保全作業を行いました。
埋土種子復元試験地を作っています。
奥が未手入れ地、中央が天地返し地、手前が表面の枯れ草を刈り取った地で、春に其々の環境でどのような植物が芽を出すのか比較します。 N9
谷戸の中でノウサギの糞を見ました。暗い
森を移動する ノウサギを見ますが、明るい
谷戸の中も利用しているのですね。
これより少し前ですが、少し乾燥した場所
でススキやオギが密集 している所で、 カヤ
ネズミの巣を何個か確認できました。谷戸
を利用している小動物がいるのですね。
藤沢市の自然環境実態 調査では、藤沢市
では健康の森の谷戸以外ではカヤネズミ
の巣は見られなくなったと聞きます。
春のわずかな時期が生活舞台となる
植物のために、枯れ草の一時置き場に
なったり、作業中の踏み込みを避ける
ため に紐で印をつけ、喚起を促しました。
優しく陽があたるように背の高い草を
少し刈りました。
地元植物調査グループとの共同作業です。 N8
谷戸奥でアズマネザサを刈り込む保全作業に、何度か参加しました。
白いテープで囲まれた所は、アズマネザサ
の密集地を利用する生き物のために刈り残さ
れています。
谷戸内でアズマネザサの密集地を選択的に
刈り込んだ結果、陽が当たる林床に、ノウサ
ギの糞が何か所かで確認できました。
さっそく、ノウサギが新しくできた環境を
利用したようです。 P8 ホームへ戻る